治療法(免疫療法)
がんの免疫療法
23.09.29
従来のがん治療法は、がん細胞を標的とするものでしたが、免疫療法はがん細胞を特定し、排除するために自然の免疫応答を活性化することで、がん細胞と戦う力強い味方に変えます。これにより、がん細胞への攻撃が増加し、がんの成長や転移を阻止することが期待されます。
免疫療法は持続的な効果をもたらすことがあり、一部の患者にとってがんの長期的な制御や完全な寛解を実現することがあります。 また、 一般的に、免疫療法の副作用は他のがん治療法よりも軽度であり、吐き気や脱毛などの一般的な副作用が少ないことがあります。ただ、自己免疫反応を引き起こすこともあるため、適切な管理が必要です。
・日本における免疫療法:
日本では、がんの免疫療法が広く普及しています。いくつかの主要な免疫療法をご紹介します。
・PD-1/PD-L1阻害薬:
PD-1やPD-L1と呼ばれるタンパク質を標的にする薬剤が、一部のがん治療に使用されています。これらの薬剤は免疫チェックポイントをブロックし、T細胞のがん細胞攻撃能力を増強します。
・CTL-019療法:
CAR-T細胞療法の一形態で、特定のがん細胞を標的とするT細胞を体外で増殖させ、患者に再投与する治療法です。
・がんワクチン:
がんワクチンはがん細胞に対する免疫反応を刺激するために使用されます。日本でもがんワクチンの臨床試験が行われており、特に胃がんなどの治療に対する研究が進行中です。