泌尿器のがん(膀胱がん)

膀胱がんとは

23.09.29

膀胱がんは、膀胱の内側の細胞から発生するがんの一種です。膀胱は、腹部の下部にある、尿を一時的に貯める袋状の臓器です。

膀胱がんにはいくつかの種類がありますが、最も一般的なのは移行上皮がんです。

移行上皮がんは、 膀胱の内壁を覆っている細胞から発生する。膀胱がんの大部分はこの種類に該当する。 その他の種類: 平滑筋肉腫、扁平上皮がんなどがありますが、これらは比較的まれです。

膀胱がんの 原因とリスク因子としては、喫煙、化学物質の曝露(例えば、染料、ゴム、皮革などの産業で使用される化学物質)、長期的な膀胱感染や炎症、先天的な膀胱異常、高齢、男性である、ということが挙げられます。

膀胱がんの症状は、血尿(明瞭または微細)、頻繁な排尿、排尿時の痛み、腰や骨の痛みなどがあります。

膀胱癌は、尿検査や膀胱鏡検査(シストスコピー)、イメージングテスト(CT、MRIなど)で診断されます。

膀胱がんに対し提案される治療の一例

1. 手術:

超音波鏡下腫瘍切除 (TURBT):

早期の膀胱がんに用いられる手術。膀胱鏡を使用して、腫瘍を膀胱の壁から削除します。通常、腫瘍の周囲の正常な組織も少し取り除かれます。

部分的膀胱切除:

膀胱の一部を取り除く手術。進行していないが、TURBTだけでは十分でない場合に行われます。

全膀胱切除:

膀胱全体を取り除く手術。進行した膀胱がんの治療に用いられます。この手術後には、尿の排出方法を変更する必要があります。

2. 放射線療法:

放射線を使って、がん細胞を破壊または傷つける方法。通常、手術の前後や、手術が困難な場合に使用されます。

3. 化学療法:

薬物を使用してがん細胞を破壊する治療。化学療法は、全身的に(静脈内投与など)または直接的に(膀胱内注入など)行うことができます。

4. 標的治療薬:

特定のがん細胞の分子や遺伝子に作用する薬物を使用する治療。これにより、正常な細胞への影響を最小限に抑えながら、がん細胞を攻撃することができます。

5. 再建手術:

全膀胱切除の後、尿の排出方法を再建する手術。いくつかの方法があり、患者の状態や希望に応じて選択されます。

これらの治療法は、単独で行われることもありますが、組み合わせて行われることもあります。