食事(栄養リテラシー)

肥満症を病院で治療 手術不要!カプセルを飲むだけ!内服型バルーン治療

24.02.05

記事監修 笠間 和典先生 四谷メディカルキューブ 減量・糖尿病外科センター長 

​国際代謝外科連盟(IFSO)アジア太平洋部会前理事長、アジア太平洋肥満代謝外科学会元理事長・理事、日本内視鏡外科学会理事・国際委員長・教育委員、日本肥満症治療学会 理事、世界内視鏡外科連盟(IFSES) 理事、アジア内視鏡外科学会(ELSA)理事 

肥満とその健康リスク

肥満は見た目の問題だけでなく、高血圧、糖尿病、心疾患などの生活習慣病やがん、関節疾患など様々な疾患を引き起こすリスクがあります。肥満をきっかけにこれらの病気が発生した状態を肥満症といい、治療が必要です。肥満を自己流で解消しようとしても、無理な食事制限をしてしまうと一時的に減量に成功したとしても、すぐにリバウンドしてさらに太ってしまうこともあります。

カプセル内服型バルーン治療「Allurionプログラム」

カプセル内服型バルーン治療は、安全性の高いバルーンのカプセルを飲み込み(処置は15分ほどで完了)、胃の中にスペースを取ることで食事摂取量が減り、効果的に体重を減少することができます。これに、スマート体重計、トラッカー、 アプリを使用したデジタルツールによる経過確認と医師、管理栄養士、理学療法士によるフォローアップを組み合わせたプログラムを提供します。
EAJがご紹介するクリニックでは、治療後フォローアップ対象の患者さんが1年後も食事摂取エネルギー量を約1/3に維持できているという成果を出しています(※1)が、そのポイントとなるのが、管理栄養士の栄養指導です。日本には各病院に多数の栄養士がいますが、学術論文も執筆する減量専門の博士が栄養指導を行うのは当該クリニックだけです。減量専門栄養士のサポートにより患者さんが健康な食生活を身に着けていただくことで、バルーン治療で減らした体重を維持することができるのです。
※1 日本肥満症治療学会推薦医学書;メタボリックサージェリーClinical Update(メディカ出版2020.10)

また、当該クリニックは自身が減量のために内視鏡下胃内バルーン留置を経験した医師が所属しています。患者側が感じる症状を実際に体験しているため、患者様側に寄り添ったアドバイス、診察に努めています。

 バルーン治療は、内服数日後に再診して問題がなければ飛行機の移動も可能です。また、肥満の背景には、精神的な側面あることも多く、精神疾患等への注意も払いながら本治療法の適用を検討することになります。

バルーン治療の対象者

・満18歳から65歳の方
・BMI27以上の方(初診時の計測データによる)
・事前検査で治療の問題がないことが確認できた方

バルーン治療の効果(実績)

本プログラムで、平均して体重の10~15%減量したと報告されています(体重100kgの方の場合、平均85㎏~90㎏に減量)※2。
※2 Ienca et al. Obes Surg. 2020

肥満症はれっきとした病気です

肥満は「不摂生によるもので、自分で努力をして解消するもの」。そう考えている人は多いでしょう。肥満症を治療するには、医師に相談することが最も安全で効果的な方法です。

EAJでは、バルーン治療の症例数だけでなく、日本での肥満手術件数も1位、高度肥満症を万全の体制でサポートするクリニックをご紹介します。4種類の手術方法の中から、個々の患者さまにとって最適な方法が提案されますが、手術を受ける前にまずはバルーン治療を検討してはいかがでしょうか。