スーパークリニック(小石川インターナショナルクリニック)

動脈硬化検査「LOX-index」 将来の脳梗塞・心筋梗塞の発症リスクを判定

23.10.20

記事監修:医学博士 小石川インターナショナルクリニック院長

川合明彦先生

北海道大学医学部卒業。米ピッツバーグ大学で心臓移植に従事。帰国後、東京女子医科大学で准教授として心臓移植チームを組成。東京高輪病院を経て、2017年に小石川インターナショナルクリニックを開院。外国人診療に多くの実績を持つ。

日本で開発された動脈硬化リスク評価検査

LOX-index(ロックス・インデックス)は、日本のメーカー「株式会社プリメディカ」が開発した、動脈硬化の進行から脳梗塞・心筋梗塞の発症リスクを評価する検査です。 脳梗塞および心筋梗塞は、主に動脈硬化によって引き起こされる疾患で、前兆なく発症し命を落とすことも少なくありません。このような事態を起こさないために、日頃から動脈硬化のリスクを知り、リスクが高い場合には対策を講じることが大切です。

脳梗塞・心筋梗塞はどうやって起こる?

動脈硬化は、悪玉コレステロール(LDLコレステロール)や脂質が動脈の内壁に堆積することで”プラーク”というコブを形成して血管を狭めたり固くしたりします。プラークが破れると血栓という血の塊ができて、それが脳で詰まると「脳梗塞」、心臓で詰まると「心筋梗塞」を引き起こします。

「LOX-index」で調べる指標

コレステロールの質を調べる酸化変性LDL

LDLコレステロールが体内で酸化され 酸化コレステロールとなると 本来、動脈の壁のコレステロールを掃除をしてきれいにするマクロファージという免疫細胞が処理しきれなく、コレステロールで充満した泡沫細胞という細胞に変化します。これが動脈内膜に集まると動脈硬化の初期段階である脂肪線条 (アテローム)を形成します。 LOX-index では、このLDLコレステロールの酸化や変性の度合いを調べます。ちなみにLDLコレステロールを酸化させる最悪の物質はニコチンといわれています。

血管壁の状態を調べるLOX-1

酸化変性LDLを取り込む受容体がLOX-1です。LOX-1が活性化すると血管壁の炎症反応が強まり、血管の内皮機能の障害を引き起こします。これにより、血管の拡張機能が低下し、高血圧や心血管疾患のリスクが増加します。 このLOX-1の活性度を調べます。

リスクが高いという結果が出てしまったら?

「LOX-index」は酸化変性LDLとLOX-1の値を掛け合わせて動脈硬化のリスクを評価します。

リスクが高い結果が出てしまった場合は、小石川インターナショナルクリニックの診察でリスクを下げるための助言や薬剤処方を行います。

酸化変性LDLの値が高い場合は、LDLそのものを下げたりLDLの酸化を抑えたりするような食事の指導、LDLコレストロール値を下げる薬の処方、糖尿病のコントロールなどのサポートを診察により提供できます。 LOX-1の値が高い場合は、血管の機能向上などの血管の健康効果を目指す運動指導や、抗酸化薬、サプリメントの処方などのサポートを診察により提供できます。

「LOX-index」は小石川インターナショナルクリニックで受けられます

小石川インターナショナルクリニックでは、採血による「LOX-index」検査を受けることができます。検査をご希望の方はEAJにご連絡ください。約1週間後に結果が出ますので、リスクが高いという評価が出てしまった場合は、別途診察を受けて、対策・改善のためのサポートを受けることが可能です。診察はオンラインでも対応できます。